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生活チープサイド

EARTH

映画「アース」を観てきました。

といっても、それはもう3週間くらい前のことなのだけれど、今日、会社の子とこの映画の話になって、どうしても書いておきたいことがあったのを思い出した。

いい映画だったと思う。
北極から始まり南極まで、地球をぐるりと横断する、美しい自然の風景。
野生生物たちの貴重な映像や四季の移り変わりは、ほんとうにきれいだった。

いちばんよかったのは、チーターがトムソンガゼルを追いつめるところ。
ここは、本当に本当に美しかった!!

そのシーンは、ずっとスローモーションなのだ。
体が横倒しに近くなるほどの速力で逃げるトムソンガゼル。
それを、じっとみつめながら追うチーター。
眼前には次々に木や草が現れては飛び去っていくのに、チーターは顔を横に向けて、ななめ前方を走るガゼルだけをみつめている。

その表情がいい。
猛々しくもなく、フルスピードで走っているとは思えないほどの、まるで何か哲学的なことを考えているかのような生真面目な表情。

そしてガゼルが足をもつれさせる。
拮抗していた速力のバランスが崩れ、チーターはその前足を、母親が子供を抱きしめるように、恋人を抱き寄せるかのように、自分よりひとまわり小さな獲物にかけるのだ。
表情は変わらない。
感慨深げな顔は変わらないまま目が伏せられて、ゆっくりとガゼルの背に顔が埋まる。
まるで、愛しいものに口づけるように。

少しも残虐ではなかった。
ただただ美しい光景。
追うものと追われるものの、命のやりとりでしか伝わらない愛情、を感じた。

ただ、この映画を通じて惜しいなあと思ったのは、獲物を追うシーンはあっても、食べるシーンがすべてカットされていたこと。
追って追いついてさあこれから、というところで、場面はいつもぱっと変わってしまう。

私はそこに、偽善を感じてしまった。

だって、殺すシーンを省いて、自然の何が語れるというのだ?
命が命によって生かされる、その営みを見せずに、いったい何を語ろうというのだ?

映画だから、子供も見るからというのが理由ならほんとうにばかばかしいことだ。
子供ならなおいっそう見たほうがいい。
それを隠して、かわいいコグマちゃんだけ見せて、何が情操教育だっつーの!!

と、つい激してしまうけれど、ほんとうに惜しい。
ほかの映像が素晴らしいものが多かったから、ほんとうにもったいない。
素晴らしいドキュメントになれるはずだったのに。
スタッフは、たぶんきちんと撮っているはずなのに。
もったいないなあ、本当に。

でも、とにかく、あのチーターとガゼルの一幕は、ほんとに素晴らしかった。
あのシーンだけでも観る価値はある。
あんな、命をかけた愛。
そこだけには、嘘はなかった。
by sima-r | 2008-02-04 23:11 | Animal
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るい 33歳女子。
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