生活チープサイド

出産と結婚式

自然分娩教への怒り冷めやらず、ついついその人について調べてしまった。
ほとんど知識のないまま批判だけしちゃいけないと思って。
そうしたらいろんなことがわかって、かえって落ち着いた気持ち。

その人(男性医師)は、江戸時代の生活と出産が理想であること。
自然なお産だから、産婦も子供も死んでもいいと思っていること。
その人のやっている産院は、ぎりぎりまで自然分娩をしようとして、どうしてもだめな場合に他の病院に緊急搬送するため、近隣の病院からは危険な状態で飛び込み出産になるので嫌がられているとのこと。

これだけでも突っ込みどころ満載だけれど、この二つ目の考え方を知って、まったく賛同はできないけど、そういう考えがこの世にあってもいいと思った。
それは、死生観に関わる問題だからだ。
自然であるということは、弱い個体は淘汰されるということだ。
遺伝的・生物学的に子供を産めない個体や、成熟することのできない細胞はそこで死ぬことで、種として強いヒトができあがっていくという考えなのだろう。

でも私は「個体」じゃないので。
助けられるのに子供を死産してもいいとは思わないので。
今は2009年で江戸時代ではなく、妊婦にちょっとばかり薪割りをさせたからといって(その産院では妊婦に薪割りなどの江戸風活動をさせる)、その妊婦が農耕民族になるわけではない。
ちょっと運動したからといって、高齢出産の妊婦が若返るわけでもない。
だから、それでも彼の思想に同調できる、何よりも健康な妊婦の人なら、彼のもとでお産ができるのだろう。

私が今入院している病院は、今日から感染症予防のため15歳以下の子供は面会できないことになってしまった。(我々長期入院組は自分の子ならOK)
産院なので、第二子出産で入院されている人は、上の子に会えなくて寂しいだろう。

でも、私は思ってしまった。
出産の入院なんて、せいぜい1週間だ。
そのくらい会えないのが、その後の長い家族生活になんの支障がある?
そりゃ会えた方が嬉しいし、上の子の感受性にもいいだろう。
でも、それだけを重視しすぎるのはどうだろう?

お産の方法にこだわる人は多い。
病院か助産院か自宅出産か。
母子同室か完全母乳か立ち会い出産可か。
カンガルーケアはやってる?ご飯はおいしい?
母親学級はやっている? マタニティヨガは?
妊娠雑誌や本を読むと、呆れるくらいたくさんの選択肢がある。

たしかに、出産は一生に何度もない機会でお金だって高額だ。
だから納得して産みたい、私にもそういう気持ちは大有りだ。
でも、世の中の母親たちが口をそろえて言う、「出て来てからが大変よ〜」という言葉の方が真実なんじゃないだろうか。

出て来てからが真実。
ほんの一瞬の出産と入院期間が、たとえ自然分娩教の人の言う非人間的なものでも、その後の長い家族生活こそが大切だ。

ああ、 要するにわかりやすく言うとあれだ。
出産は、結婚式みたいなものだ。
超ゴージャスな式を挙げる人も、手作りロハスな式を挙げる人も、婚姻届だけ出す人も、みんな結果は同じだ。
新しい家族ができて、その人との生活を築いていくこと。
それこそが重要なのだ。
もちろん、自分の納得した式を挙げたことで、その後の家族生活を満足して送りやすくなることもあるだろう。
でも、どんな素晴らしい式でも、その後離婚する人だってDVにあう人だっている。
出産も、それと同じなのだ。

ああ、日記を書いてよかったな。
ただ怒ってるんじゃなくて、なんだか目からウロコが落ちた気持ち。
どうせ入院で暇なんだから、こうやっていろいろ考えよう。
そういうことに気づく時間を、きっと赤ちゃんがくれたんだって思おう。
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by sima-r | 2009-10-01 16:57 | Maternity
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